アンコ抜きをして、足つきをよくしたい!
アンコ抜きをしたい人の要望の多くは、ズバリ足つきです。
足つきが悪いと車体が安定しないので、思わぬ事態を引き起こします。
それは…
- ふらつき
- 立ちゴケ
みなさんも1度は、『ヒヤッ』とした経験があるはずです。
【この記事では】
☑️アンコ抜きの基礎知識
☑️アンコ抜きのメリット・デメリット
☑️アンコ抜きができない業者
☑️依頼時に気をつける点
について解説していきます。
自分の乗り方やポジションを、正確に伝えることは簡単ではないはずです。
あなたの要望
しっかり伝えられていますか?
うまく伝わらないと…
乗りにくいシートになってしまうかもしれません。
そのためには
アンコ抜きについて、知っておく必要があります。
なぜなら
これからも数多くの不満を解消するために、あなたの声が必要だからです。
【この記事の執筆者】
自己紹介と実績
☑️現役のバイクシート職人
みなさんにとって最高のシートをつくるために日々精進
☑️この道15年のキャリア
過去累計70000以上の加工実績
今現在も1年で5000個ものシートを加工し続ける
☑️どんな形でもつくりだす技術
アンコ加工は業界でも右に出るものなし
NAN^2(@orenobikeseat)
結論から言うと
あなたの不満や要望は、必ずしっかり伝えましょう。
理由は
シートの形状や、乗り方、あなたの体型によってアンコの抜き方は変わるからです。
具体的には
シートの不満は足つきだけではありません。
- シートのカドがあたって痛い
- 前スベリをする
- 段シートに形状を変えたい
不満や要望は、アンコ抜きをすることによって解消できるでしょう。
しかし
上手く伝えられるかが問題になります。
さらには
あなたにしか分からない問題に、なればなるほど伝えにくくなるのです。
あなたの思いを伝えましょう。
シートカスタムをするのであれば、とことんこだわっていきましょう。
それではいってみましょう。
アンコ抜きの基礎知識
アンコ抜きとは
シートの高さを下げるために、ウレタンフォームを削りとる加工のことです。
さらには
アンコ抜きは、足つきをよくすることが大きな目的の加工となります。
足つきをよくするために、アンコ抜きすると
座面が下がっていることがわかると思います。
高さだけではなく、サイドも内側に抜いているので足つき性は格段にあがります。
足つきをよくするためのアンコ抜き以外に、前スベリや形状の変更にもアンコ抜きは有効です。
そんなこと、もう知ってるよ!!
そう思った人もいるはずです。
ではあなたに質問です。
シートには、適正な抜き量があることを知っていますか?
抜く範囲や、抜く量をまちがえると座りにくいシートになってしまいます。
車種をカテゴリー分けすると、アンコの厚みに特徴があることがわかってきます。
足つきをよくするために、適正な抜き量を解説しています。
アンコ抜きのメリット・デメリット
メリット
そりゃやっぱり足つきでしょ
間違いないです。
もちろん足つき以外にも
- カドを抜くことで、太ももの鬱血(うっけつ)を防止できる
- 部分的に抜くことで、前スベリを解消する
- タンデム側を抜いて、段シートにする
アンコ抜きをすることによって、座り心地を変えるだけではなく形状も変えられるメリットがあります。
タンデム側を、段シートにするために2cm抜くと
アップにすると、さらにわかります。
抜く範囲や、抜く量、場所を変えることによっていろんな用途に対応できるシートがつくれます。
デメリット
良いことばかりと思いますが…
じつはそうではありません。
- 抜きすぎるとお尻が痛くなる
- 可動域が狭くなって、ハンドルが遠くなる
- ステップとの距離が近くなり、ヒザの曲がりがキツくなる
アンコの抜きすぎは、シートの高さが下がったとしてもサイドが抜けなくなってしまうのでガニ股になってしまいます。
さらには
確実にお尻が痛くなります。
それ以外には
スポーツタイプのシートをアンコ抜きすると、凹んだ形状になってしまうので注意しましょう。
足つきをよくするために、アンコ抜きすると
お尻がすっぽりハマる形状になり、可動域がせまくなります。
足つきばかりではなく、走行時のこともふくめてアンコ抜きを考えましょう。
アンコ抜きができない業者
じつは
アンコ抜きをまともにできない業者があるのです。
どうゆうこと?アンコ抜きができないって?
きっと不思議に思った人もいるはずです。
結論から言うと
まともにアンコ加工できている業者は、ごくわずかしかありません。
なぜなら
私は何度も他で加工されたシートを、手直ししてきたからです。
アンコ抜きしてもらったシートに座ったときに
なんか…座りにくいな
こんな経験はありませんか?
依頼した業者は、きっと…
- お客の要望を理解できず加工した
- 過去に同じシートを加工したことがない
- そもそも加工する技術がない
こんな理由が考えられます。
つまり
アンコ抜きの仕上がり次第で、座り心地が左右してしまうのです。
下の画像を見てください。
これは、とある張替え業者がアンコ抜きをしたシートです。
ハッキリ言って、最悪です
表面はガタガタ、左右のバランスもとれていません。
これでは生地を張ったときに凹凸が出てしまいます。
では
NAN^2がアンコ抜きをしたシートと見比べてください。
足つきをよくするために、座面・サイドを2cmづつ抜くと
アンコがきめ細かく削られていることが分かりますか?
車種、形状がちがうとはいえ表面の仕上がりにちがいがあることがわかると思います。
アンコの状態を知らないまま、みなさんはシートを使用しているかもしれません。
だからこそ
しっかり加工ができ、安心して依頼できる業者をえらぶことが大切になります。
アンコ抜きを依頼するときに気をつけるべき点
対策方法1
ガタガタにアンコを抜かれるなんてイヤだ!
なんとかならないの?
シートカスタムをするには、じつはかなり細かいところまで気を使わなければなりません。
みなさんが思っているより、アンコ加工には時間がかかるのです。
では、どうしたらいいか…
アンコ加工で失敗しないためには、自分の要望などを細かく説明することが大切です。
細かくって言っても、どんなふうに言うの?
例えばこんな感じです。
【依頼時の自己説明】
- 自分の身長や体重
- どんな状況下でバイクに乗っているのか
- ポジションはどのあたりなのか
- 何を改善したいのか
しっかりつたえることによって、自分にあった(カスタム)シートができあがるのです。
説明が不十分になってしまうと業者まかせになってしまい、座りにくいシートになってしまいます。
対策方法2
アンコ抜きの加工前と、加工後の画像の確認をしましょう。
画像で確認することによって、依頼どおりの形状かがわかるはずです。
とくにポジションを指定している場合は、よく確認してください。
もしも…
あなたが依頼した業者が
ことわるようであれば、手抜きをしている可能性があります。
ただちにキャンセルをして、他の業者に依頼をしなおしましょう。
すでに張替え済みの人へ
残念ながら、シートの知識や加工の経験がない人が見抜くのはむずかしいです。
バイクシートの張替えサイクルは、約2年〜3年。
その間は、わからないまま乗り続けるしかありません。
そんな…何か方法はないの?
そう思った人もいるでしょう。
では
シートの表面を手や指で押しこんでみましょう。
わかるかもしれない方法であり、改善する方法ではありません。
異常にやわらかさを感じたら、可能性は高いです。
なぜなら
張替え業者の多くは、アンコの削りムラをなくすため仕上げに、薄いウレタンをつかいます。
本来は3mm程度の厚みを使用になります。
このような業者になると10mmの分厚いウレタンを使用しているでしょう。
分厚いウレタンを使用して、削りムラをごまかしている。
まとめ
アンコ抜きとは、シートの高さを下げるためにウレタンフォームを削りとることである。
アンコ抜きは、足つきを良くするためではなく、その他の問題を解消することができる。
その問題とは
- シートのカドがあたって痛いとき
- 前スベリをするとき
- シート形状を変えたいとき
などにも有効な加工です。
アンコ抜きには足つきを改善するだけではなく、形状を自由に変えられるメリットがある。
反対に、デメリットもあることを知っておきましょう。
- 抜きすぎると、お尻が痛くなる
- 可動域が狭くなって、ハンドルが遠くなる
- ステップとの距離が近くなり、ヒザの曲がりがキツくなる
走行時のこともふくめて、アンコ抜きを考えましょう。
張替え業者の中には、キレイにアンコ抜きできない業者も存在します。
表面はガタガタ、左右のバランスもとれていません。
悲惨な結果にならないように、対応策はしっかりおこないましょう。
自分自身のパーソナルデータをつたえることによって失敗を防ぎ、完成度は上がります。
アンコ抜きは比較的に行動しやすい加工ですが、さらなる加工をしないと問題解決できない場合があります。
その加工とは『アンコ盛り』です。
クッション性を上げたり、大きく形状を変える時の加工になります。
詳しく知りたい人は、下の記事をご覧ください。
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