Z900RSのライダーのみなさん
シートが硬いから、お尻が痛くなって困っていませんか?
『 何をいまさら… 』
そう言いたくなると思いますが、その改善方法があることを知っていますか?
当然ですが、ネットを見ればいろんな改善方法が出てきます
それは多くの人が、同じ悩みを抱えているからということになります
初めましてNAN^2です
シート加工はバイクに乗る人によってさまざまです
過去累計70000を超える加工実績をもち、いま現在も1年で5000ものシートを加工し続けています
その中でもアンコ加工に関しては、業界でも右に出るものはいないんじゃないかと思います
この記事は
お客の要望を第一に考え、経験と知識で最高のシートをつくりあげるために日々精進している
私が詳しく解説していきます
では実際はなにがよくて、どんな方法がいいか知りたくないですか?
すでに悩んでいる人も、これから購入を考えている人も参考にしてみてください
結論から言うと
ゲルザブの一択です
もちろんゲルザブ以外のクッション素材はありますが、その効果と実績を考えるとゲルザブにつきると思います
今回はそのゲルザブを、シートに内蔵する『 埋め込み加工 』をZ900RSにするとどんな感じなのか?
シートが高く足つきに困っている人のために、アンコ抜きをした場合も含めて解説していきます
それではいってみましょう
Z900RSシート解説
Z900RSのシートは高い、硬い、痛いの残念な三拍子がそろったシートになります
シートのデザインは悪くはなく車体にとてもあってはいますが、その硬さが目立って不満を抱える人が多いのが特徴です
そしてシートの評価になると…
- 思っていたよりもお尻が痛くなる
- シートが硬すぎで痛くなる
- お尻が痛くて社外シートに変えました
- ハイシートに交換してもお尻が痛い
- ノーマルで乗り続けるのは無理がある
など、お尻が痛くなってしまうという現実問題が出てきてしまいます
ではなんでそこまで痛くなってしまうのか、アンコの状態でシートをみてみましょう
さすがにここからではシートの硬さはつたわりませんが、厚みはあるように見えます
原因はやはりアンコ(ウレタンフォーム)の硬さなのか?
では他のZ900のシートもあわせて、アンコの厚みををくらべてみましょう
車種名 | ライダー側 アンコの厚み | タンデム側 アンコの厚み |
Z900RS | 4.5cm | 2.5cm |
Z900RS ハイシート | 8cm | 5cm |
Z900カフェ | 6.5cm | 4.5cm |
この表を見れば一目瞭然ですよね
材質の硬さにくわえて、Z900RSはアンコが薄いこともわかります
実際の数値を見てもらえばいかにクッション性がないことがわかるはずです
くわえてアンコの気密性が高いことが、硬さに大きく影響しているのではないでしょうか
アンコは硬めに成形されている
ライダー側、タンデム側ともにアンコの厚みは少ない
こんな状態のシートを快適にするためには、ある方法を使わなければなりません
それがゲルザブ埋め込み加工です
ゲルザブを選ぶ
埋め込み加工に使われるのはゲルザブS、ゲルザブSSになります
加工したい場所によってサイズは変わりますが、Z900RSの場合はアンコ加工の有無によっても大きさが変わります
アンコが薄いので、抜いてしまうとゲルザブの大きさが変わってしまうことを知っておきましょう
ゲルザブには用途やシートの形状にあわせて、さまざまな種類があることを知っていましたか?
タイプは大きく分けて、外付けタイプと内蔵タイプになります
- ゲルザブR (外付け)【 ラウンドデザインでさまざまなシートにフィットするモデル 】
- ゲルザブD (外付け)【 細長いオフロードバイクのシートにフィットするモデル 】
- ゲルザブS (内蔵)【 ノーマルシートの表皮を一度外して中に仕込むタイプ 】
- ゲルザブSS (内蔵)【 〃 、座面が小さいシート向き 】
最近ではカバータイプのゲルザブC(ホンダ スーパーカブシリーズ用)が発売されています
ゲルザブは発売開始から10年以上たつロングセラー商品です
今ではさまざまな種類のゲル、ジェルとよばれる素材がふえましたが、その先駆けとなったのがこのゲルザブです
『 そんなこと言っても、実際の効果はどうなの? 』
これからゲルザブ加工をやりたいと考えている人は、気になりますよね?
ここではゲルザブRを使用した人の感想を見てみましょう
Web!ke(ウェビック ショッピング) EFFEX ゲルザブRのインプレッションのデータによると
いい評価を得ています
ゲルザブを埋め込む
では実際にゲルザブ加工をしていきます
でも…
『 そもそも埋め込み加工…って何? 』
そう思っている人もいるはずです
ゲルザブをシートに内蔵する場合は、そのままの状態でアンコの上にのせ表皮を被せて張りなおすこともできます
これは『貼り付け加工』と言われ、張りなおした表皮にゲルザブの凹凸が出てしまいます
ゲルザブの厚みは1.1cmになるので、それだけ分の厚みが+(プラス)されてしまうことになります
ノーマル時でさえ足つきが悪いのに、さらにシート高を上げたくないですよね
なので必ず『埋め込み加工』をするようにしましょう
『埋め込み加工』の最大のメリットは
高低差が変わらないので現在のポジションを維持しつつ、クッション性を上げることができると言うことです
しかもノーマルとほぼ変わらない見た目に仕上がるのです
では実際にゲルザブを埋め込むと、どんな感じになるかみてみましょう
アンコ加工(抜き)をした場合も含めて解説していきます
ゲルザブS
アンコ加工をしていないノーマル状態であれば、Sサイズの埋め込みが可能になります
もちろん、サイズが小さいSSサイズでも問題ありません
※アンコ抜きをした場合はSSサイズになります
埋め込みをするとこんな感じです
ライダー側の座面を広い範囲で覆うことができます
ゲルザブの大きさの関係上、若干サイドにかかってしまいますがアンコの厚みがあるので問題ありません
運転時にポジションが変わる人や、広範囲でゲルを埋め込みをしたい人はSサイズを選びましょう
※ただしアンコ抜きをした場合は、埋め込みに必要なサイドのあんこがなくなってしまうのでSサイズの加工はできません
ゲルザブSS
残念ながらZ900RSはシート高が高いので、足つきが悪いという問題があります
ローダウンシートにしたければ、あんこ抜きをするか社外シートを購入するしかありません
アンコ抜きをした場合はSSサイズの埋め込みになります
Z900RSのシートはアンコの厚みが薄いので、抜ける量が決まってしまいます
実際は座面1cm〜1.5cm、サイドは1cmが限界になってしまいます
ゲルザブの埋め込み範囲が小さくなり、効果を実感するためにはポジションに制限ができてしまいます
足つきをよくするためにサイドのアンコを削ってしまったため、埋め込みができるアンコの厚みがなくなったということです
足つき性を上げるか、クッション性を上げるか悩むところです
サイドのアンコを抜かずに座面だけ削ってしまうと、シート幅が広がり逆に足つきの悪いシートになってしまいます
さらに埋め込む
タンデム側
お尻が痛くなってしまうのは、みなさんだけではありません
タンデム側はライダー側と比べさらにアンコの厚みがなく、クッション性が悪いのです
同乗者のことを考えて、タンデム側にもゲルザブ加工をしてはどうでしょうか?
タンデム側に埋め込みをする場合は、シートの形状上このような形での加工になります
タンデム側はアンコ抜きをしてしまうと、埋め込みをすることができなくなってしまいます
Z900RSシートは、お尻の痛さにくわえて足つきの悪さも問題です。
地面につま先しかつかず、信号待ちなどで『ヒヤッ』とした経験はありませんか?
適正にアンコ抜きをすることによって、足つきは2cm向上します。
詳しくは下の記事をご覧ください。
CAFE
RSのシートを解説してきましたが
『 カフェの場合はどうなの? 』
形状やアンコの厚みも違うので、内容も変わります
ノーマル状態であればSサイズの埋め込みは可能です
アンコ抜きをした場合はSSサイズになりますが、抜き量を調整することによってSサイズも可能になります
アンコの抜き量を多くすれば足つき性は上がりますが、クッション性は下がります
くわえてゲルザブのサイズも制限されてしまいます
アンコを抜いてSSサイズの埋め込みをして、表皮を張るとこんな感じになります
※もとの純正表皮を張り直しています
もとの表皮をもう一度使用する場合は、アンコの抜き量が制限されます
座面2cm、サイド2cm以上抜いてしまうと、もとの表皮は使えません
ハイシート
クッション性の悪さからハイシートに交換した人もいると思います
ハイシートは純正シートより3.5cm高くなっています
サイズはS、SS共に問題ありませんが、アンコ抜きをした場合は抜き量によってはSSサイズのみになってしまいます
加工後の感想
実際にゲルザブ加工をした人たちはどんな感想なのでしょうか?
これからゲルザブ加工を考えている人は参考にしてみてください
- ゲルザブやばい!これで尻痛ともサヨナラできる!
- いままでは150kmぐらいで根を上げていた私の尻ですが、ゲルザブ加工をしたら300kmまで耐えられるようになりました
- アンコを抜いたらクッション性が悪くなりそうだけど、そこはゲルザブでリカバー
- ゲルザブ埋め込みをしたシート、ロングツーリングが楽しみです
- 感想としては最高です、400kmオーバーのツーリングも大丈夫でした
やはりゲルザブの効果は大きいです
ゲルザブの埋め込みをして、表皮を張って仕上げるとこんな感じになります
アンコ抜きをすると足つきは良くなるが、クッション性が落ちるのでシートとしては致命的です
ゲルザブ加工をして、落ちてしまったクッション性をリカバーしましょう
これらはあくまでも個人の感想なので、ゲルザブへの過度の期待をしてイマイチな感想になってしまう場合もあります
まとめ
ここ数年で大ヒットし続けているZ900
2017年の東京モーターサイクルショーで登場以来、2020年で3年連続でベストセラーになっています
でも…シートにおいてはとても残念な結果になってしまいました
メーカーが作ったシートがいいものとは限りません
しかし加工をすることによって、性能をあげ自分にあったシートを作ることができます
『 Z900RSのシートは、まさにそのシートにあたります 』
Z900RSのシートは硬く、しかもアンコの厚みが薄いのでゲルザブ加工がオススメです
ゲルザブを内蔵するタイプはS、SSの2種類があります
『埋め込み加工』のメリットは、シートの高低差が変わらないので現在のポジションが維持できます
ライダー側はアンコ加工をしなければ、Sサイズを選びましょう
可動域が広い人でも十分に対応できます
アンコ抜きをした場合、タンデム側の加工はSSサイズになります
カフェ、ハイシートについてもアンコ加工をした場合にはサイズが変わることを知っておきましょう
最後に
バイクシートの加工で成功する秘訣は、正しい業者選びが肝心になります
全国には、みなさんがお金を払う価値もないほどの加工を、平気でしている張替え業者があります
どうかいろいろな情報を知ることで回避してください
今後もシート加工、張替えを考えている皆様に私の知識がお役に立てればと思います
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